00-1234-5678

お電話で 弁護士岡本宛 とお申し付けください

翔栄法律事務所

受付時間:平日 9:30 ~ 18:30

東京都台東区東上野三丁目36-1 上野第二ビル201

完全予約制

ご希望の場合可能な限り対応いたします

時間外・当日・土日祝日のご相談

受付時間以外の連絡先はこちらのページ

お仕事で車を使う方必見:免許の停止・取消し処分の流れと争い方を弁護士が解説(後編)

交通違反を起こした場合、罰金とともに気になる処分が免許の違反点加算、そして免許の停止・取消し(免停・免取)です。
とくにお仕事で長距離・長時間の運転をされる方は、それだけ交通違反を犯してしまうリスクが高くなる一方、処分を受けてしまった場合のお仕事への影響は計り知れません。

このようにお仕事で自動車の運転をされている方や運送会社のように従業員に運転を命じている方とお話をしていると、免許の停止・取消し処分の仕組みや処分を軽減・猶予できる場合があることについてご存じでない方がいらっしゃることがあります。

前編では免許停止・取消処分の流れと争う場合のポイントを説明しましたが、後編では具体的な争い方についてご説明します。

 

このコラムは特に以下のような方におすすめ
  • 現場移動や営業などで長時間・長距離の運転をよく行う個人事業主・営業外交員の方
  • 複数のドライバー従業員を雇用する自動車運送業をされている方
  • ドライブレコーダーなどにより交通違反の不存在が明らかな証拠をお持ちの方
  • 急病人の搬送などやむにやまれぬ事由によって交通違反を犯してしまった方

 

1 処分を争う方法

⑴ 処分決定前に意見・証拠を提出する

意見聴取の手続が実施される場合

違反者(又は後述の弁護士等の補佐人)は、意見聴取手続の場で自らの意見を述べ、また意見を支える証拠を提出することができます。
そこで、前編のコラムで述べたようなポイントを念頭にした意見とこれを支える証拠を提出することが考えられます。

もっとも、実際の意見聴取手続は短時間で終わってしまうものであるうえ、当日中に処分が決定され通知されるのが通常であるため、意見や証拠を提出しても十分に検討してもらえない可能性があります。
そこで、意見聴取手続が開かれるより前に余裕をもって意見書と証拠を提出しておくことで、当日までに十分に内容を検討してもらうようにしたほうが良いと考えられます。

意見聴取の手続が実施されない場合

前編のコラムで説明したとおり、60日以下の免許停止の場合は意見聴取手続は実施されないまま処分が通知されることになります。
もっとも、処分の減軽や猶予が認められること、交通違反の認定に誤りがある場合に処分ができないことは60日以下の免許停止の場合も同様です。

そこで、意見聴取の手続きが実施されない場合、免許停止・通知の処分が決定される前に、意見や証拠を書面にして公安委員会宛に提出しておき、処分の際に考慮してもらうようにするとよいでしょう。

⑵ 処分決定に対して異議申立てを行う

処分決定がされた後の手段としては、処分を行った公安委員会に対して異議申立てを行う手段(審査請求)と、裁判所に対して処分の取消などを求める行政訴訟を行う手段(抗告訴訟)の二通りが考えられます。

審査請求

審査請求は、処分を下した公安委員会自らが、異議申立てを受けてその処分をすべきか否かを審査し、請求を認めるか否かの裁決を下す手続です。
審査請求は、原則として処分があったことを知った日から3カ月以内、又は処分があった日から1年以内に提起する必要があります。

訴訟との違いは、処分が違法であるだけでなく、判断権者が処分は不当と認める場合にも、認容(処分の取消)を認めているという点です。
そのため、公安委員会に広範な裁量があると考えられる処分の軽減や猶予を求めたい場合、私見では、審査請求手続を通じて争った方が訴訟に比して功を奏しやすいのではないかと考えられます。

行政訴訟(抗告訴訟)

行政訴訟は、第三者(中立)とされる裁判所が、処分をいかにすべきか審理し、請求を認めるか否かの判決を下す手続です。
行政訴訟のうち、処分に違法事由があれば取消し(処分の効力喪失)が認められる取消訴訟の場合、原則として処分又は裁決があったことを知った日から6カ月以内、又は処分があった日から1年以内に提起しなければならず、これを経過すると効力喪失のハードルが上がる無効確認訴訟でしか争えなくなります。

2 よくある質問

⑴ 違反点をつけられること自体は争えないのか?

免許停止・取消しの予告が来てから、又は処分が実際に下されてから処分を争おうとした場合、争おうとする理由がずいぶん前の交通違反(違反点を付けられたこと)だとすると大変です。
その時点では、すでに記憶も薄れ、証拠が散り散りになったり、現場の状況が変わって検証が難しかったりするなどして、主張立証を尽くすことが困難になることが考えられます。
そのため、交通違反の有無に関しては、違反を言い渡されてすぐに争いたいところではあります。

しかし、行政事件訴訟法は行政訴訟を提起するには訴えの利益が必要と定めており、何も処分がない段階では訴えの利益なしとして訴えが却下されてしまい、争うことはできないのが通常とされています

ただし、免許停止や免許取消と言った処分でない場合であっても、交通違反によって不利益な内容の処分を言い渡された場合には訴えの利益は認められることがあります。
例えば、過去にはゴールド免許を持つ方が交通違反を理由に更新の際にゴールドでない免許(優良運転者の記載無い免許)を更新で交付されたことについて取消訴訟を提起して交通違反の有無を争った事例では、訴えの利益が認められました(最高裁平成21年2月27日判決)。

また、警察が自主的に交通違反摘発の誤りを認め、違反点を付けたことを撤回することは可能です(2022年7月に話題になった歩行者から道を譲られたドライバーの摘発と交通違反の撤回はこの事例の一つと考えられます)。
ここでの問題は、あくまで警察が自主的に動かなかった場合、その間違いを正す手段が違反者(とされる方)側に残されていないという点です。

⑵ 過去の違反の内容を忘れてしまった場合はどうすればよい?

免許停止・取消の処分は交通違反が積み重なってされることもありうるため、免許停止・取消の予告をされた時には処分理由となった過去の交通違反がどのようなものであったかよく覚えていないことも考えられます。

そのような場合には、運転記録証明書の発行を受けることが考えられます。
この証明書は、警察署や交番等に置かれている申請用紙に記入し、郵便局・ゆうちょ銀行又は自動車安全運転センター窓口で発行申請をすることができます。
ただし、郵便局・ゆうちょ銀行窓口での申請の場合は2週間程度の時間を要することがありえ、意見聴取の日程通知をk受領したタイミングや弁護士への相談直前に取り寄せると間に合わない可能性があります。
弁護士などに相談をされる場合、運転記録証明書は争うポイントを正確に検討するうえでは必須のものであるため、事前に取り寄せたうえで相談に行かれた方がよいでしょう。

3 弁護士に依頼するメリット

訴訟に関して弁護士を代理人として立てることができるのは知られていますが、処分手続でも補佐人として、弁護士に意見提出や審査の場への出頭を任せることができます(ただし、意見聴取手続は本人出頭の必要があり、同伴に限られます)。

意見(主張)や証拠の提出自体は違反者本人でも可能なことです。
しかし、法律や通達が書いている内容がどのように運用・解釈されているか、具体的にどのような事情があれば法律や通達に定められた条件があるといえるか、この有利な事情はどのような証拠があれば通りやすいか等は、裁判を中心に法律解釈と事実関係を争うことの多い弁護士に専門的な知見があると考えられます。

そのため、弁護士に依頼することはこのような専門的な知見をもって処分を争うことが期待できるという点でメリットがあります。

※本コラムは初投稿日時点の法律・運用等に基づいて作成していますのでご注意ください。

法律相談のお申込み・問い合わせ

00-1234-5678

受付時間:平日9:30~18:30

お電話で 弁護士岡本宛 とお申し付けください。

東京都台東区東上野三丁目36-1 上野第二ビル201

LINE・メールでのお問い合わせ

受付時間以外の連絡先

平日18:30~22:00・土日祝日10:00~21:00

050-3695-5322

無料対面相談のご予約

00-1234-5678

翔栄法律事務所

東京都台東区東上野三丁目36-1 上野第二ビル201

受付時間:平日 9:30 ~ 18:30

お電話で 弁護士岡本宛 とお申し付けください

受付時間以外の連絡先

平日 18:30 ~ 22:00

土日祝日 10:00 ~ 21:00

050-3695-5322

初回45分無料

無料相談対応分野

労働問題・刑事事件・ビザ問題

ご家族が逮捕された場合

通常、法律相談は面談でのみ受け付けておりますが、ご家族が逮捕された場合、お電話ください。弁護士の手が空いていれば、電話での相談の対応をいたします。

労働問題に関しても現状どうしてもお時間が取れない方のみ同様の対応をいたします。

事案により対面でないとお答えがするのが難しい場合がございます。

匿名相談は受付できません。

アクセス

JR線 上野駅 徒歩5分
東京メトロ銀座線 稲荷町駅 徒歩2分

主な対応エリア

但し業務の状況等によりお断りすることがございますので予めご了承ください。
ページトップへ